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採用ミスマッチ防止に繋がる「面接評価シート」「採用基準」の作り方

採用ミスマッチ防止に繋がる「面接評価シート」「採用基準」の作り方

面接評価シート(採用基準)と作成・運用メリット

面接評価シートとは?

採用活動で使用する「面接評価シート」とは、求職者が自社の求める人材の要件を満たしているかどうかを正しく測定するためのツールで、どんな人物を会社が欲しているのかという「求める人材要件」と、それを評価する「採用基準」で構成されます。

面接評価シートを作成・運用するメリット

面接評価シートを作成・運用するメリットとして、まず挙げられるのが、面接官が異なる求職者を、同じ目線・基準で評価できることです。
求める人材要件を「主体性がある人」と設定している企業があったとした場合、この言葉自体は面接官同士で共通認識を持つことができますが、その粒度やレベル感までは共有するのは簡単ではありません。面接官が複数人いれば、「リーダーとしての経験があり、大きな成果を上げた」ということを「主体性がある人」と感じる人もいえば、「リーダー的役割でなくとも、縁の下の力持ちとして組織のために自ら考え行動した経験がある」ということを「主体性がある人」ととらえる考えもあるでしょう。これでは、面接官の違いによって評価のズレが生じます。結果として採用のミスマッチにつながることもあるでしょう。
そこで、「面接評価シート」を通じて、求める人材要件とその採用基準を定義化することで、そのリスクを軽減させます。

面接評価シートの構成と作成手順

まずは、「面接評価シート」の作成手順を確認していきます。

①求める人材要件の策定

「求める人材要件」を探るためには、経営者や部門長、現場の若手社員等へのインタビューが必要になります。
このインタビューをもとに、求める人材要件を洗い出して完成させます。例えば、「主体性とは、具体的にどういうことか?」「どのような行動ができていれば主体性がある人となるのか」のように深掘りして細分化させ、さらに具体化して求める人材要件を策定しましょう。

②評価基準の設定

そして、人物要件をもとに「評価基準」を設定していきます。
例えば「実行力」という人物要件を「目標に向かって最後まで諦めずに取り組む力」と定義した場合、以下のような点数で評価をすることができます。

  • 1点=自ら考え行動した経験がまったくない。
  • 2点=自ら考え行動した経験はあるが、回数は少ない。
  • 3点=自ら考え行動した経験が豊富である。
  • 4点=いかなる困難な状況でも失敗を恐れずチャレンジを繰り返し、成果もあげた。

③合格基準の設定

続いて、評価基準をどこまで満たせば合格とするのかとの「合格基準」を決めましょう。
「〇点以上は合格」といったように、大まかな合格ラインは決めておく方が良いですし、最初は面接が終わるたびに話し合ってすり合わせるのが望ましいでしょう。

面接評価シートの運用力を高めるポイント

①面接評価シートは「シンプル イズ ベスト」

「面接評価シート」の運用力を高めるコツとして、「シンプル イズ ベスト」を心掛けましょう。
面接の場では、求職者の緊張をほぐしながら話しかけ、質問して答えをメモする必要があります。さらに「反応を見て次の質問を考える」「態度や仕草から熱意や人柄を探る」など一度に複数のことを行う必要もあります。できる限り面接そのものに集中できる環境をつくるためには、「面接評価シート」がシンプルである必要があります。そのため、A4片面1枚におさまるボリュームがベターでしょう。

②メモ欄等の記入欄は、できる限り大きめのスペースを確保する

また細かいことですが、メモ欄等の記入欄は、できる限り大きめのスペースを確保しましょう。
忙しい面接の場で書き込むために、できるだけスペースを大きくとってあると記入しやすく、ストレスも少ないです。

③導入前には社内でシミュレーションを行う

「面接評価シート」が完成したら、導入前には社内でのシミュレーションも必要です。
面接官同士(または面接官と別の社員)が2人1組で模擬面接を行い、使い心地の確認と、あらためて評価基準のすり合わせを行いましょう。これを行うことで、気づけなかった細かな目線のずれなども少なくすることができます。また模擬面接を行うことで、面接官自身の練習にもなります。これは経験の浅い若手面接官のレベルアップの機会としても効果が期待できます。

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この記事の監修・筆者

大園 羅文
大園 羅文(株)新経営サービス コンサルタント
「採用・定着コンサルタント」として、中堅・中小企業を対象とした人材採用支援(新卒・中途)、若手人材の定着・即戦力化支援、人事制度の構築・運用支援に従事。 特に、『採用・定着力の強化』を得意テーマとしており、中小企業独自の問題に対する支援を通じて、“若手社員が辞めない・成長する組織づくり”をテーマに掲げている。
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