学生が集まる!採用に繋がる!オンラインインターンシップ事例
2022年08月22日
もくじ
採用成果に繋がるオンラインインターンシップの設計手順
インターンシップにおける設計手順は大きく分けて3つあり、これは対面の場合もオンラインの場合も大きくは変わりません。
いずれにしろ、自社の魅力が伝わるインターンシップを作るためには、「誰に対して・誰をターゲットにしてインターンシップを行うのか?」そして、「そのターゲットに対して、何を・どのように訴求するか?」を明確化することが重要です
詳細な設計手順とポイントは、別のコラムで紹介していますので、そちらをご参照ください。但し、オンラインインターンシップを設計する場合は、別途注意すべきことがあります。
オンラインインターンシップの注意点
注意点①:オンラインでは、様々なトラブルが多発します
すでに、オンライン説明会や面接を実施している企業はお分かりのことと思いますが、オンラインでの採用活動は、予期せぬトラブルが多発します。
例えば、通信環境トラブルによって「学生の声が聞こえない」「途切れ途切れで聞こえる」、といったことや学生がオンラインツールに使い慣れていなくて、思うように物事が進まない、コミュニケーションがとりにくいなど、様々なトラブルが想定されます。
もし上記のようなトラブルが起きたとき、企業側の対応が遅れたり、学生が不安に思うことが多くなると、自社のイメージダウンや、意図した成果が得られないインターンシップになってしまいます。
ここで、大事なのは、未然にトラブルを防ぐこと以上、上記のようなトラブルが起きたとき、どのように対応するか?を
マニュアル化させておくことです。例えば、当日、チャット機能や投票機能等のオンライン機能を使う予定があるのであれば、事前にツールの機能説明やオンラインミーティングへの入室手順等をまとめた参加者用マニュアルを作成・送付しておくなどの工夫が必要でしょう。
また、実際に起こたトラブルとその対応については、常に記録しておき、自社のノウハウとして蓄積できると、運営面の強化に繋がります。
注意点②:オンラインでも自社の魅力・強みが伝わるような工夫が必要です
今まで、対面でインターンシップを実施していた企業の経営者や人事責任者の方から、「オンラインの場合は、どうしても制約があるので、対面式と同じプログラムを実施するのは難しいのでは?」とよく質問をいただきます。
結論から述べると、オンラインの場合、対面式と全く同じプログラムを実施することや、全く同じレベルで学び・気づきを与えるのは難しいと感じます。オンラインの場合は、少し志向を変えて、オンラインでも体感できる魅力・強みに絞り、それが伝わるコンテンツを設計する、という考え方で設計を行うことが重要です。
例えば、自社が学生に伝えたい魅力として「高度な技術開発力」という要素があがったとします。対面でのインターンシップであれば、この魅力を体感してもらう手段として「CADの操作」や「独自システムを用いた設計」などが可能ですが、オンラインの場合はこの手段は使えません。その場合は、製造現場が実際に抱えている課題をテーマとした課題解決ワークを行い、その結果をプレゼンしてもらう、というプログラムを実施します。
これにより、間接的ではありますが、「技術開発」の面白さや大変さを感じることができ、またプレゼンに対して、技術社員からプロ目線でのフィードバックを行うことで、技術力の高さやノウハウを伝えることができます。
このように、オンラインでも自社の魅力・強みが伝わるようなプログラムを検討・実施することで、仕事のやりがいを疑似体験をさせることが重要です。
注意点③:オンラインツールを活用し、面白さを演出しましょう
オンラインは、対面と比較して「動機づけ(入社意欲を高めるための働きかけ)」が難しいと言われています。それは、採用担当者の想いが伝わりにくいことや、対面でのコミュニケーションではないため、集中力が切れやすいことなどが主な要因として考えられます。
だからこそ、オンラインインターンシップには「学生を飽きさせない工夫」が必要です。具体的には、オンラインツールをフル活用し、自社の事業や仕事、魅力等について楽しく学べるようなプログラムを用意します。
例えば、業界シェアや取り扱い商材など、特徴的な数字を持つ事項については、クイズ形式で出題し、学生に選択してもらった上で説明するなど、意図的に学生とのコミュニケーションをつくり、主体的にインターンシップに参加してもらうよう、働きかけることが重要です。
成功事例:商社A社のオンライン営業ロールプレイング
提案営業の「面白さ」「難しさ」がオンラインで体感できるインターンシップ
では、実際の成功事例を見てみましょう。まずは、とある商社様が実施した、営業ロールプレイングをテーマとしたオンラインインターンシップ事例です。
この企業様では、「提案営業力」を自社の強みとして考えており、その面白さや難しさが、オンラインでも体験できるものにしたいという意向がありました。
そこで、オンラインでの営業ロールプレイングをテーマとしたワンデーインターンシップを実施しました。大まかな流れとしては、下図のタイムテーブルの通りです。
まず、冒頭にゴールイメージや進め方について簡単に講義で伝え、顧客情報をもとに、チームに分かれてヒアリングシートを作成してもらいました。この時、チーム内での議論がしやすいように、googleドキュメント等のツールを用いて、
画面共有をしながら作成をしてもらいました。
そして、ブレイクアウトセッション機能を用いて、顧客役の社員に対してチームごとにヒアリングをしてもらいました。
実は、この時に顧客役の社員にはQA集を渡していて、学生からの質問に対してのみ答える、というルールで運営しました。これは、ヒアリングを通じて収集した情報の量や質によって提案内容が変わることを、ワークの学び・気づきとして、
学生に持ち帰ってもらうためです。
そして後半には、ヒアリングした内容をもとに提案資料を作成してもらい、提案営業のロールプレイングとそれに対するフィードバックを実施しました。
結果、オンラインであっても、提案営業の「面白さ」「難しさ」を体感させることに成功したと同時に、オンラインで実施したことで、グループワークを気軽に覗くことができたため、学生へのフォローが充実したことで、結果的に学生の参加満足度が高くなり、このインターンシップを契機に採用に至った学生も出るなど、
採用成果に繋がるインターンシップとなりました。
いかがでしたでしょうか?上記の事例のように、オンラインインターンシップをうまく活用できれば、求める人材の採用に繋がります。
本記事を参考にして頂きながら、オンラインインターンシップの設計について検討いただければ幸いです。