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激変する新卒採用市場。今後の“あるべき採用活動”とは?

激変する新卒採用市場。今後の“あるべき採用活動”とは?

新型コロナウイルスが新卒採用市場にもたらした、3つの変化

新型コロナウイルスは、新卒採用市場に大きな影響を及ぼしました。
具体的には、以下のような3つの変化がありました。

①採用活動のオンライン化

  • 「採用説明会や面接をオンラインで実施している、又は実施を検討している」企業は全体の70%以上。
     (出典:株式会社ディスコ 2021年卒・新卒採用に関する企業調査-採用方針調査)
  • 採用活動のオンライン化が進むことで、今後「オンライン」は必須の時代になり、「オンライン」に対応できていない企業は、採用におけるチャンスロスが起こる

②採用活動の早期化

  • 全体の約3割の企業は、採用広報解禁前の2月までに採用面接、内定出しを開始
    (出典:株式会社ディスコ 2021卒インターンシップに関する調査)
  • 早期に学生へのアプローチを開始し、学生の囲い込みを図る企業が増加したことで「募集しても学生が集まらない」中小企業が急増している

③採用活動の多様化

  • 大学との連携や自社ホームページでの情報発信、SNSの活用など、大手企業を中心に、学生との出会いの場を就職情報サイト以外に見出す企業が増加
  • 採用活動の多様化により、「学生のナビ離れ」が進んだことで、就職情報サイトで学生からの応募を待つだけの「待ちの採用活動」を行う企業が母集団形成に苦戦した
  • 今後は、就職情報サイトに依存せず、様々な媒体・サービスを活用して積極的に自社をアピールする「攻めの採用活動」が求められている

コロナ禍において採用活動の成否を分けた2つの要因とは?

コロナ禍での採用活動となった21卒においては、新卒採用活動に成功した会社とそうでない会社が二極化する結果になったと感じています。
では、採用活動の成否を分けた要因は何だったのでしょうか。それは、以下の2つだと考えられます。

①早期の採用活動の実施

【採用に成功した会社】

  • インターンシップなどを通じて、早期に学生との出会いの場を設け、囲い込みを図っていた
  • 結果、一定の母集団を形成できていたため、コロナ禍であっても予定通りの採用活動を実施することができた

【採用に苦戦した会社】

  • 採用説明会等を通じて母集団形成を行う予定であった3月や4月にコロナの影響があったため、予定通りの採用活動を行うことができず、母集団形成に苦戦した
  • 結果、ターゲットとなる人材の不足や採用活動の長期化を招き、思うような採用活動とはならなかった

②採用PDCAの高速化

【採用に成功した会社】

  • 企業・学生動向などを把握しながら、状況に応じてスケジュールや活動内容を随時変更するなど、柔軟な対応を行っていた
  • 同時に、進捗状況によっては採用支援会社も活用し、採用業務の効率化や適正化を図りながら採用活動を行っていた
  • 結果、学生の動きに合わせて正しく且つ高速に採用PDCAを回すことができ、求める人材の獲得に繋がった

【採用に苦戦した会社】

  • 政府の方針変更などを受けて場当たり的に採用活動を行っていたため、学生の動きやニーズに合わせた採用活動ができていなかった
  • また、余分な採用業務が増えたため、思うような採用活動ができなかった
  • 結果、採用PDCAが回らず、採用活動が後手に回っていたことで、採用活動に苦戦していた

【まとめ】採用に苦戦している中小企業は、採用活動を抜本的に見直す必要がある!

コロナによって採用市場が大きく変化したことで、中小企業における採用活動も抜本的な見直しが求められています。

大きく変化した採用市場で採用成果を上げるには、時流に沿った新たな採用活動にシフトする必要があります。
具体的には、以下の3つの取り組みが必要です。

①求める人材を踏まえた広報媒体の選定・活用

  • 効率的且つ効果的な母集団形成を行うため、求める人材が多く滞留している媒体を選定し、フル活用する

②採用のオンライン化への対応

  • 今まで出会えていなかった学生に対してもアプローチすることで、母集団形成力の強化および人材獲得のチャンスロス防止を図る

③インターンシップの実施

  • 学生との出会いの場としてインターンシップを実施し、求める人材への動機づけおよび自社への囲い込みを図る

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この記事の監修・筆者

大園 羅文
大園 羅文(株)新経営サービス コンサルタント
「採用・定着コンサルタント」として、中堅・中小企業を対象とした人材採用支援(新卒・中途)、若手人材の定着・即戦力化支援、人事制度の構築・運用支援に従事。 特に、『採用・定着力の強化』を得意テーマとしており、中小企業独自の問題に対する支援を通じて、“若手社員が辞めない・成長する組織づくり”をテーマに掲げている。
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