中小企業が新卒採用を成功させるには?
2022年09月01日
もくじ
中小企業を志望する学生の企業選択のポイントを知る
中小企業が新卒採用を成功させるポイントは、「いかに多くの求める人材に対して自社を認知させることができるか」また、「その人材に興味を持たせることができるか」の2点です。
上記を検討するためには、まずは中小企業を志向している学生の就職観や企業選択のポイントを知る必要があります。
学生の企業志向 ~大手企業志向と中小企業志向の割合と経年変化~
㈱マイナビの調査によると、23卒における企業志向として、「大手志向」が48.5%、「中堅・中小企業志向」は47.8%となりました(※1)。
「今の学生は大手志向が強く、中堅・中小企業にとっては採用が難しくなっている」と考えている経営者や人事責任者の方が多いように思いますが、実は中堅・中小企業への就職を志望している学生は21卒から年々増加しています。
この背景としては様々な要因が挙げられますが、コロナの影響で大手企業の魅力である「安定性」に対して不安視する学生が増加したことや、Z世代の特徴でもある「企業の安定性よりも自身の市場価値を高めることを重要視している」ことなどが考えられます。
中小企業を志望する学生における企業選択のポイントとは?
では、中堅・中小企業を志向している学生は、どのような軸で企業を選定しているのでしょうか?
同社の調査によると、中堅・中小企業を志向している学生は、大手企業を志向している学生と比べて、以下の項目を重要視していることが分かりました(※2)。
- 働きがいのある会社
- 社風が良い会社
- 勤務制度・住宅など福利厚生の良い会社
- 休日・休暇の多い会社
- 転勤のない会社
- 一生続けられる会社
また、学生全体の就職観として「楽しく働きたい」「個人の生活と仕事を両立させたい」「人のためになる仕事がしたい」が挙がっています。
以上を踏まえると、中堅・中小企業を志望する学生の就職観として、以下のようなことが挙げられます
- 若手からやりたい仕事ができる、第一線で活躍できる
- 年齢や勤続年数を問わず、実力があれば早期に出世できる
- 社風が良く、ワークライフバランスが保ちやすい
- 福利厚生が充実しており、安心して長く働くことができる
求める人材に刺さる、自社の魅力・強みを具体化する
求める人材を獲得するためには、まずは自社に興味を持ってもらうことが重要です。興味を持ってもらうためには、自社が伝えたい魅力・強みではなく、その人材にとって魅力と思える事柄を踏まえ、自社の魅力・強みを発信することがポイントです。
そのため、先述の中堅・中小企業を志望する学生における就職観・企業選択のポイントを踏まえ、自社がアピールしたい魅力・強みを具体化します。
自社の魅力・強みは、人が組織に共感する要素である以下の4つの観点をもとにを洗い出すと良いでしょう。
- 理念(Philosophy):理念・ビジョン、事業戦略、目標 など
- 仕事・事業(Profession):事業・商材・サービス、仕事・ミッション など
- 人(People):社風・慣行、人材・人間関係・風通し など
- 特権(Privilege):施設・職場環境、諸制度・待遇・ブランド、福利厚生 など
広報活動や採用イベントを通じて、自社の魅力・強みを訴求する
具体化した自社の魅力・強みは、求人原稿や採用サイト・SNS等で発信するとともに、インターンシップや採用説明会等のイベントにも活用します。
特に重要となるのがインターンシップです。「採用のオンライン化」「採用の早期化」が進む昨今、インターンシップは「採用活動・就職活動における主戦場」と言えるでしょう。そのため、自社の魅力・強みが伝わるインターンシップを企画し、それを通じて学生の興味喚起を促すことで、早期に求める人材を獲得するような活動が重要です。
インターンシップの作り方や失敗事例等は別の記事にて紹介しておりますので、そちらをご参照ください。