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調査データから見る「内定者フォロー」の実態

調査データから見る「内定者フォロー」の実態

「内定を付与したが辞退が相次いで発生している・・・」。
そんな企業が増加しています。

コロナによって採用のオンライン化が進む昨今、企業と学生との相互理解が深まらないまま内定を付与せざるを得ない場面が増えており、「内定辞退を減らすため、どのような内定者フォローを行うか」は、企業が目標人数通りの採用を実現するための重要課題と言えるでしょう。

では、実際のところ各社はどの程度の頻度で、どのような内定者フォローを行っているのでしょうか?今回は㈱ディスコの調査データをもとに、「内定者フォロー」の実態について解説します。

※出典:㈱ディスコ「調査データで⾒る「内定者フォロー」-2022年卒調査-」
(https://www.disc.co.jp/wp/wp-content/uploads/2022/08/naiteisyasupport202208.pdf)

内定者が内定期間中に抱える不安

まずは、内定者が内定期間中にどのような不安を抱えるかを見ていきましょう。

下図の通り、90.8%の学生が内定期間中に何かしらの不安を抱えており、具体的には、「仕事についていけるのか(59.9%)」「入社後、人間関係がスムーズにいくか(56.6%)」「社会人の生活リズムに慣れるのか(56.3%)」について不安を抱いていることが分かります。

また、以下の内定者の声を見ると、選考過程において対面での接触機会が少なかったことから、総じて人間関係や上司・先輩とのコミュニケーションに関する不安が多いことが分かります。

【内定者の声】※一部抜粋
○⼈事以外はどのような人が働いているのかわからないので、上⼿くやっていけるか不安。
○⾯接や説明会がすべてオンラインだったので、社風があまりわからず不安。
○テレワークが多い場合、コミュニケーションを取れるかが心配。
○オンラインでの活動が広まるほど、⼈間関係の構築が一番の課題になる

企業が実施している内定者フォローと頻度

①内定者フォローの頻度

それでは、上記のような不安を抱えている内定者に対し、企業はどの程度頻度で、どのようなフォローを行っているのでしょうか?また、その施策は内定者の不安解消や入社意欲の向上に、どの程度繋がっているのでしょうか?

まず、内定後のフォローの頻度についてみてみると、「毎月(37.2%)」「隔月(25.6%)」「3 カ月に1回程度(20.5%)」となっています。

また、この内定者フォローの頻度に対して、内定者が「ちょうど良い」と感じたのは、「毎月」が83.1%、「隔月」が73.2%、「3 カ月に1回以下」が66.4%となっており、内定者側の一定の頻度での内定者フォローを望んでいることが分かります。

②内定者フォローの内容

次に、企業が実施した内定者フォローとしては「内定式(70.7%)」「内定者懇親会(69.6%)」「人事からの定期連絡(59.7%)」が多く挙がっている一方、内定者の入社意欲が高まった施策は「内定者懇親会(56.7%)」「社員を交えた懇親会(54.7%)」「内定者懇親会(49.8%)」と、企業と内定者で「やっていること(企業側)」と「やってほしいこと(内定者側)」に一定の乖離があることが分かります。

これは、前述の通り、人間関係や上司・先輩とのコミュニケーションに対して多くの不安を抱く内定者が多いことが背景にあると考えられるため、社員や他の内定者との「対面」での交流機会を増やすことが、内定者の不安解消や入社意欲の向上に繋がる効果的な内定者フォローであると言えます。

まとめ

今回の調査データを紐解くと、採用のオンライン化により、対面での交流機会が失われつつある昨今では、上司・先輩や内定者同士での積極的な交流機会を設けることが、内定者の入社意欲向上に繋がり、ひいては内定辞退の防止に繋がることが分かりました。

入社を控える「内定者期間」に上記のような交流機会を設けることは、企業と内定者との相互理解を深めるだけでなく、入社後のギャップを減らすことや働くイメージの醸成にも繋がります。

また、昨今は一定の頻度での内定者フォローを望む声が増えていますので、今回のコラムをもとに、今一度自社の内定者フォローが有効な頻度・施策になっているかを見直して頂ければ幸いです。

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この記事の監修・筆者

大園 羅文
大園 羅文(株)新経営サービス コンサルタント
「採用・定着コンサルタント」として、中堅・中小企業を対象とした人材採用支援(新卒・中途)、若手人材の定着・即戦力化支援、人事制度の構築・運用支援に従事。 特に、『採用・定着力の強化』を得意テーマとしており、中小企業独自の問題に対する支援を通じて、“若手社員が辞めない・成長する組織づくり”をテーマに掲げている。
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