求める人材を獲得するための採用計画の立て方
2022年09月13日
もくじ
なぜ、採用計画が必要なのか? ~採用計画を立てるメリット~
採用活動において、しっかりと“採用計画”を準備しておくことは、必要なことであり、大きなメリットを生みます。
実際にどんなメリットを得ることができるのか確認していきましょう。
①採用活動を見える化することで、目標達成に必要な施策をすぐに検討・実行できる
まず、採用計画は「いつ」「誰が」「何のために」「何を」「どのように」を“見える化”することができます。
採用計画に基づく進捗管理を行うことができ、採用PDCA(Plan=計画、Do=実行、Check=確認、Action=改善)を回すことができます。
これにより、採用計画(あるべき姿)と現状のギャップを把握しながら、タイムリーに必要な施策を検討・実行することが可能となります。結果として、効率的な採用活動を実現することができます。
②採用担当者の力量に依存した、場当たり的な採用活動から脱却できる
そして、計画を意識することで、採用担当者の力量に依存する場当たり的な採用活動から脱却することができます。
多くの中小企業では、人材採用が担当者に任せきりになっており、その担当者の力量が採用の成否に大きく影響しています。しかし、採用計画を立てることで、採用活動の経験がない(または浅い)社員であっても、求める人材の獲得に向けて、効果的で効率的な採用活動を推進することができるようになります。
③採用課題や原因の洗い出しが行いやすくなり、採用力の強化に繋げることができる
そして、採用計画があると、「何が良くて、何が悪かったのか」といった振り返りや改善点の洗い出しを行いやすくなるので、ルーティーンになりがちな採用活動をブラッシュアップすることが容易になります。
ブラッシュアップされて、 採用活動の質が高まることは、自社の採用力強化へ間違いなく繋げることができるでしょう。
採用計画を立てるための6つのステップ
採用計画を立てるためには、以下の6つのステップがあります。
①自社の採用上の問題点を洗い出す
自社の採用上の問題点を洗い出すには、採用活動を細分化して、目標(あるべき姿)と実績(現状)を事実ベースで整理します。
採用活動の細分化における観点は、「AISASの法則」を用いると分かりやすいです。「AISASの法則」とは、消費者が実際に商品を認知してから購入するまでの購買行動モデルの一つです。
②洗い出した問題点のうち、特に解決すべき問題を選定する
洗い出した採用上の問題点をいくつかの要件にくくり、問題点の選定を行います。ただ、多くの問題点を解決しようとすると、時間や費用が分散してしまい、結果として中途半端な活動になってしまう可能性があります。
そこで、採用活動を通じて確実に課題を解決するために、特に優先して解決すべきものを選定します。
③問題が起きている原因と解決に向けた課題を設定する
選定した問題点ごとに、その問題が生じている原因を検討し、課題設定を行います。
1つの問題点に対して原因分析や課題設定を行うことで、抜本的な採用活動の見直しを行うことができます。
④課題を解決するための手段を「採用活動コンセプト」として設定する。(なぜ・何のために)
課題を解決した後の「あるべき姿(ゴール)」を「採用コンセプト」として策定します。
「なぜ・何のために採用活動を行うのか」を言語化することは、採用活動上の重要指針となるはずです。採用活動中に計画の見直しや追加施策の検討を行う際は、この採用コンセプトに沿った内容となっているかをもとに検討することで、目的からブレることなく効果的な採用活動を推進することができます。
⑤採用活動を実現するための取り組みを検討する。(何を・どのように)
採用活動コンセプトをもとに、実現に向けた取り組みを検討します。5W1Hのうち「何を(What)」「どのように(How)」を明確化できるように検討しましょう。
⑥実行責任者(誰が)や実施時期(いつ)、予算(いくらで)を設定する
具体的に「誰が推進するのか?」「いつから・いつまで取り組むのか?」「取り組みに際しての費用はいくらか?」を検討します。
時間や労力を掛けて立てた採用計画でも、「絵に描いた餅」になっては意味がありません。適切な進捗管理と定期的な見直しは必ず必要になります。そこで、定期的に採用計画に対する全体の進捗状況の確認や振り返りの時間を設け、必要に応じて計画の見直しや追加施策の検討を行いましょう。また、採用計画の進捗管理シートを別途作成し、採用責任者主導のもとで活動動内容や進捗状況などをプロジェクトメンバーに記入させ、納期通りに進んでいない場合はメンバーへ催促します。
また、進捗管理シートはプロジェクトメンバーで常に共有できる状態にしておくことも必要です。