自社の採用課題の洗い出し方とポイント
2022年09月09日
もくじ
自社の採用課題を洗い出す3つのメリット
採用活動で、課題を洗い出すメリットは3つあります。
①採用力の強化に向けて、「何に」取り組むべきかが分かる
まず採用力の強化に向けて、「何に」取り組むべきかが明らかになります。
「応募が集まらない」「選考・内定辞退が多い」「求める人材からの応募が少ない」など、様々な採用上の問題に対して、具体的な原因や改善課題を洗い出すことは、今後、採用活動で「何に」注力して取り組むべきかが明確になります。これで採用力の強化に向けた次の打ち手が分かるようになります。
②採用活動の効率化に繋がる
また、採用活動の効率化に繋がることもメリットとして挙げられます。
「何に」注力して取り組むべきかが明確になることで、無駄のない採用活動の展開が可能となり、それは効率化につながります。
③採用活動における「勝ちパターン」を確立できる
以上の取り組みを通じて、求める人材を獲得するための、自社独自の「勝ちパターン」を確立することができます。
自社の採用課題は、マーケティングフレームを用いて洗い出せ!
ただ、具体的に「自社の採用課題は、どのような観点で洗い出せば良いのか?」と悩む方も少なくないでしょう。
そんな方におススメしたいのがマーケティングフレームの1つである「AISASの法則」の活用です。
「AISASの法則」とは消費者が実際に商品を認知してから購入するまでの購買行動モデルのひとつで、Attention(認知・注意)、Interest(興味・関心)、Search(検索)、Action(行動)、Share(共有)の頭文字を組み合わせた造語です。採用活動でも応用が可能な法則ですので、実際に用いた課題の洗い出し方とポイントを紹介します。
採用課題の洗い出し方とポイント
①認知・注意(Attention)
「認知」のフェーズでは、主に「自社の認知度を高めるために採用媒体を活用できているか?」を中心に課題の洗い出しを行いましょう。
具体的には「採用媒体のPV数(求人閲覧数)や応募数はどの程度か?」「求職者の属性(年齢・経験業種/職種・居住地・年収など)は、求める人材に近いか?」「求める人材が多く滞留していると考えられる媒体を選定し、掲載しているか?」などです。
②興味・関心(Interest)
「興味」のフェーズでは「求職者から関心を持たれるような活動はできているか?」を中心に課題の洗い出しを行います。
「求人原稿は求職者が魅力と感じる内容が含まれているか?または、求める人材にとって魅力と思える原稿になっているか?」「媒体の仕様やオプション等を理解し、最大限に有効活用できているか?」「掲載時期等によって原稿を変えているか、掲載原稿は毎年見直しを図っているか?」などを洗い出します。
「応募が集まらない」「求める人材からの応募が少ない」といった、母集団形成における「量」「質」に問題を感じている企業は、「認知」と「興味」に課題がある可能性が高いです。
③検索(Search)
「検索」のフェーズでは「WEB上での有効な情報発信ができているか?」を中心に課題の洗い出しを行います。
オンライン採用時代において、WEB上でどのような情報発信を行うかは、重要なポイントですので、「オンライン採用を行うようになってから応募が減少した」といった問題を感じている企業は、「認知」「興味」に加え、「WEB上での情報発信力強化」が課題と言えるでしょう。
④行動(Action)
「行動」のフェーズで洗い出す課題は「応募~内定までの実績と歩留まり」についてです。
例えば、説明会から面接への参加率が低い場合、説明会での興味喚起・動機づけが課題となります。また、会社全体の面接における合格率と辞退率だけでなく、面接官ごとの合格率と辞退率をチェックすることで、面接官の違いによる評価のバラつき(甘辛)などの課題の洗い出しにもつながるはずです。「一定の応募はあるが、選考・内定辞退が多い」といったことに問題を感じている企業は、面接フロー、または面接官ごとの問題点を洗い出すことで、より具体的な課題設定が可能となります。
⑤共有(Share)
そして、「共有」のフェーズでは社員に人材を紹介してもらうリファラル採用を行っている企業が、その効果を検証することができます。
最近はリファラル採用を導入する企業が増加していますが、「紹介数が少ない」「社員に目的や意図・紹介条件等が正しく浸透していない」など、運用面に課題がある企業も少なくありません。「社員1人あたり、何名の求職者が紹介されたのか?」「紹介された求職者は、求める人材に近しい人材であったか?」などの観点をもとに、紹介数などの実績や現場社員の声を収集しつつ、運用力の強化に向けた課題設定を行いましょう。
「AISASの法則」を用いた課題の洗い出しをすることは、採用活動がブラッシュアップされ、結果として会社の採用活動での「勝ちパターン」を確立することも可能となります。「勝ちパターン」の確立は採用活動の大きな強化につながるはずです。