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中小企業のための新卒採用戦略!立案フローやポイントを紹介

中小企業のための新卒採用戦略!立案フローやポイントを紹介

「募集をしても応募が来ない」「毎年新しい募集方法を試しているが採用コストが膨らむばかりでうまくいかない」「採用目標人数に届かず年々人手不足に陥っている」…。多くの中小企業はこのような悩みを持っています。
「ウチみたいな中小企業に学生は来てくれない」と嘆いている経営者や人事責任者の方も多いのではないでしょうか。

多くの中小企業が新卒採用に苦戦する理由は、「現状に合わない時代遅れの採用活動を行なっている」ことにあります。つまり、「いつ・誰が・何を・どのように活動すれば新卒を採用できるのか」といった採用戦略が間違っているのです。

そこで本コラムでは、これからの新卒採用において最も重要な新卒採用戦略の立案フローとポイントについて紹介します。

採用戦略とは?

採用戦略とは、「自社を成長・発展させるために必要な人材を、どのような手法・手段を用いて獲得するか」を具体化した戦略です。弊社では、『自社の採用ターゲットの獲得に向けて、今後の採用課題と取り組み事項をもとに、「いつ」「誰が」「何を」「どのような手段で」活動していくのかを見える化したもの』と定義しています。

多くの中小企業は、「募集をしても応募が集まらない」「色々な採用手法を試すもうまくいかない」「選考・内定辞退が多く発生している」「求める人材からの応募が少ない」といった悩みを抱えています。

売り手市場の進行やオンライン化などの採用活動の多様化・複雑化が進む現代の人材採用において、自社が人材獲得競争を勝ち抜くためには、求人原稿の修正や面接方法の見直しなどのマイナーチェンジだけでは限界があり、抜本的に採用戦略を見直す時期にあります。

新卒採用戦略の立案フローとポイント

それでは、具体的な採用戦略の構築手順とポイントについて解説します。新卒採用戦略は、大まかには以下のような7つのステップを通じて策定します。

【STEP1】採用市場・学生動向の分析

競合他社やターゲットとなる学生は、いつ・何を・どのように活動しているのか。このような時流・トレンドに合わせた採用活動を行わないと、無駄な時間・コストがかかるばかりで、効果的な採用活動を行うことはできません。そのため、具体的な採用戦略策定の前に、まずは現状の採用市場・学生動向がどのようになっているのかを確認します。

なお、新卒採用における昨今のトレンドとして「採用活動の早期化」が挙げられます。

昨今、「例年通りのスケジュールで採用説明会を実施しても、学生が全く集まらない」という声を良き聞きます。それは、大卒の有効求人倍率の上昇に伴い、他社よりも早く学生を囲い込もうとする企業が急増しているためです。

下のグラフは、上が各社の面接開始時期を、下が内定出しの開始時期を示したものです。ご覧の通り、面接開始時期として、3月までにスタートする企業が全体の66.5%、内定出しは3月までに40.1%の企業がスタートさせる、と回答しています。

※出典::㈱ディスコ「新卒採用に関する企業調査」

このように全体的な採用活動の早期化が進んでいるため、3月以降になればなるほど、説明会をやってもすでに就職活動が終わっている学生も多く、そもそもの母数が少なくなっているのです。

人材採用に成功している企業では、定型化されていた新卒採用活動を抜本的に見直し、時流やトレンドを押さえながら現代の学生に合わせた採用活動を展開するための新たな採用戦略を立案しています。

【STEP2】採用目標人数と求める人材の設定

1)採用目標人数の設定

部門・職種・年齢別の採用目標人数を算出するために、現状の職種・年齢別の人員構成を整理し、将来の人員予測におけるシミュレーションを行います。

そして、今後のビジョン(=「あるべき姿」)を実現するために、各部門・年齢の中長期的な採用目標人数を決定します。

2)求める人材の設定

自社が「求める人材」に必要な行動特性(コンピテンシー)を整理し、各部門・職種における求める人材を設定します。新卒採用の場合、スキルや能力・経験を求めることは困難であるため、志向や価値観等のマインドといった定性的な観点を中心に検討すると良いでしょう。

【STEP3】自社の魅力・強みの洗い出し

この売り手市場下で、「いかに他社と差別化を図り、学生の興味喚起を図るか?」は採用の成否を分ける重要ポイントと言えます。そこで、自社の魅力・強みを洗い出し、学生に対する訴求ポイントを具体化します。

この時、ブレーンストーミング形式で自社の魅力・強みの洗い出しをするのも1つですが、より効果的に自社の魅力・強みを洗い出すためには、フレームワークが有効です。

下図は、4P戦略というマーケティングフレームを採用版に置き換えたフレームです。人が組織に共感する要素は大きく4つあると言われており、それが「理念」「仕事・事業」「人」「(待遇・職場環境などの)特権」の4つです。理念は「自社のビジョンや価値観、戦略・ビジネスモデル」などが挙げられ、仕事・事業は「自社の取り扱う商品・サービス」、人は「社風や人材・風通しの良さ」、特権は「職場環境や待遇」などが挙げられます。

この4Pフレームをもとに、自社の魅力・強みを洗い出すことで、「求人原稿や面接を通じて、何を訴求したいのか」「他社との差別化をどのように図っていくのか」について明確化していくことが重要です。

【STEP4】採用の問題点と課題の洗い出し

現状の採用活動が求める人材を採用するための効果的な活動になっているかを総点検し、採用上の問題点や課題を整理します。

具体的には、マーケティングフレームの1つである「AISASモデル」に沿った採用活動の総点検を通じて、「どの時点で求職者が離脱しているのか?」「なぜ離脱してしまったのか?」を整理します。それにより、採用に苦戦している根本的な原因を掴むことができます。そして、その原因から自社が本当に取り組むべき採用課題を絞り込み、解決していくことで、採用力の強化へと繋げます。

【STEP5】採用力強化方針・重点課題の設定

採用活動上の問題点や採用課題を解決するための採用力強化方針の策定と、そのために特に注力して行うべき重点課題の設定を行います。言い換えれば、「採用力強化に向け、何をすべきか?」を言語化することで、効率的・効果的な採用活動を行うための指針作りを行います。

【STEP6】採用KPIの設定

採用活動がスムーズに進行できているかをチェックするための採用KPIを設定します。

KPIとは、「重要業績評価指標」のことで、採用活動では応募率や面接通過率・辞退率・入社率などが挙げられます。

【STEP7】採用媒体・手法の選定および推進スケジュールの策定

最後に、STEP1~STEP6を踏まえて、採用媒体や採用手法を選定します。採用媒体は「リクナビ」「マイナビ」といった代表的な媒体に加え、理系人材に特化した「理系ナビ」や体育会に特化した「アスリートプランニング」など、実に多種多様な媒体が存在していますので、ターゲットが多く集まる可能性が高い媒体を選定します。

また、採用PDCAを回すための推進スケジュールを策定し、「いつ・誰が・何を・どのように活動するのか」を見える化します。こういった計画の落とし込みが、採用力強化方針を絵にかいた餅にしないクサビとなります。

まとめ:これからの新卒採用活動には「採用戦略」が必要!

弊社では、昨今の売り手市場化でも中小企業が求める人材を採用するための「採用戦略」の策定サポートを行っております。

採用戦略コンサルティングでは、求める人材の獲得に向けた今後の採用課題と取り組みの具体化を通じて、「いつ」「誰が」「何を」「どのような手段で」採用活動を展開していくのかを見える化し、採用力の強化を図ります。

これにより、人材採用に時間・コストを割くことが難しい中小企業でも、「採用戦略」という方針のもと、採用PDCAを高速に回しながら、計画的に勝つべくして勝つ採用活動を推進することができます。

「今までのやり方では限界にきているので、採用活動の総点検をしたい」「今後の採用難時代を見越して、今のうちから採用力を強化したい」といった企業があれば、ぜひお気軽にご相談ください!

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この記事の監修・筆者

大園 羅文
大園 羅文(株)新経営サービス コンサルタント
「採用・定着コンサルタント」として、中堅・中小企業を対象とした人材採用支援(新卒・中途)、若手人材の定着・即戦力化支援、人事制度の構築・運用支援に従事。 特に、『採用・定着力の強化』を得意テーマとしており、中小企業独自の問題に対する支援を通じて、“若手社員が辞めない・成長する組織づくり”をテーマに掲げている。
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ムダな時間・コストを掛けず効率的・効果的な採用活動を行うためには、欲しい人材を獲得するための採用戦略(=勝ちパターン)を策定することが重要です。