人材採用のメリット ~新卒と中途の違い~
2022年08月31日
もくじ
人材採用のメリット
①組織の活性化
人材採用を行うことで、企業は様々なメリットを得ることができます。
まず、何よりも得られる大きなメリットとて挙げられるのが「組織の活性化」です。外部から新たな人材が入社することで、企業にとって新たな知見や価値観などを取り入れることができます。新卒採用の場合は「会社として一人前に育てあげよう」という機運が社内や各部署で高まり、社員の人材育成に対する意識レベル向上に繋がります。人材育成への意識を醸成できるとともに、会社として新卒社員を育てるための仕組みや体制構築にも繋がるでしょう。具体的には、マニュアルの作成やメンター制度の導入などが積極的に行われていくことになるはずです。
②組織強化・レベルアップ
さらに、企業の「組織強化・レベルアップ」にも期待ができます。特に中途採用の場合は、人材が持つ経験をもとに、新たなノウハウを仕入れることができるため、会社そのもののレベルアップにもつながります。
2.新卒採用と中途採用の違い
では、そもそも新卒採用と中途採用では、人材採用を行う際に、どのような違いがあるかを、確認していきましょう。
①採用のスタンス・採用基準
「採用スタンス」や「採用基準」の観点から見ると、新卒は将来的な活躍に期待するということで、その人材の“ポテンシャル”を重視します。
新卒採用は安定的な人材確保と企業における年齢バランスの適正化が目的であることが多く、そのため求められるのは、現在のテクニカルスキルやビジネススキルではなく、人間性や、考え方・価値観、将来性などです。その人物の素養やポテンシャルが重視されます。
一方で、中途採用の目的で最も多いのが欠員補充で、退職者の穴埋め役として人材が必要となったケースに、採用活動を行います。なので、会社としては、入社後はすぐに活躍してもらえることを期待しますし、“即戦力”となれることが、重視されます。よって、その穴を埋めてほしいポストや役割を担える人材であるかどうかが、採用決定の決めてとなるでしょう。
②面接の観点
新卒と中途では、「採用スタンス」や「採用基準」が違うため、当然、採用面接時に見るべき観点も異なります。
中途採用では、即戦力としての活躍を期待したいので、面接では前職での経験や実績、自社で活用できるスキルなどを、しっかりと見極めなければいけません。求職者のスキルをしっかりと把握することができなければ、採用のミスマッチにつながるでしょう。
一方で新卒の場合は「自社の企業文化を継承してくれるか?」「既存社員との相性はどうか?」などを中心に確認したいので、「自社の価値観、考え方とマッチしているか?」といった観点や、社風・社員とのマッチングをチェックする必要があります。
③動機づけの観点
そして、新卒と中途では自社に興味をもってもらうという観点の「動機づけ」にも違いがあります。
エン・ジャパン㈱の調査によると、中途の求職者の企業選びでは、「働きやすさと企業の将来性」「事業戦略」を重視しているようです(※1)。具体的に「働きやすさ」というのは、勤務時間や休日数、家からの距離・通勤時間、テレワーク等の職場環境が整っているかなどです。一方で新卒は「社風・社員の雰囲気が自分に合うか?」「仕事内容は面白そうか?」などを企業選びの軸としているようです。これら新卒と中途の違いを踏まえて、面接時に何を伝えるか、自社の何をアピールするかを考えて準備していくことが必要です。
ただ、大前提として、各企業によって事情は異なります。また求職者も、それぞれ人物によって考え方は異なります。新卒であっても中途であっても、会社を選ぶ際に求める内容が変わることもあるでしょう。以上の新卒、中途の違いは、あくまで一般的な違いであることを理解して、それぞれを採用する際の参考にしましょう。
(※1)引用:エン・ジャパン㈱「「コロナ禍での企業選びの軸の変化」(2021年2月)https://corp.en-japan.com/newsrelease/2021/25262.html