退職者のホンネから見る、企業がアピールすべき自社の魅力とは?
2022年12月16日
「求職者に対して、どのような魅力・強みを伝えれば応募が増えるのか・・・」このようなお悩みをお持ちの企業様も多いことと思います。
中小企業には様々な魅力・強みがありますが、「企業が伝えたい魅力・強み」と「求職者が『魅力』と思える魅力・強み」は必ずしも同じではありません。
今回は、エン・ジャパン㈱の調査データをもとに、退職者のホンネから企業がアピールすべき自社の魅力についてご紹介します。
※出典:エン・ジャパン㈱「アンケート集計結果 第89回『退職の報告について』」
(https://employment.en-japan.com/enquete/report-89/)
もくじ
会社へ伝えた退職理由(タテマエ)
まずは、転職者が前職の会社へ伝えた「タテマエ」の退職理由について確認しましょう。
同社の調査によると、退職報告する際に会社へ伝えた退職理由は「新しい職種にチャレンジしたい」「別の業界にチャレンジしたい」「結婚など家庭の事情のため」が上位に挙がっており、総じて前向きな理由となっています。
会社へ伝えた退職理由(ホンネ)
では、転職者が前職の会社へ伝えた「ホンネ」の退職理由について確認しましょう。
同社の調査によると、退職報告する際に会社へ伝えた退職理由は「職場の人間関係が悪い」「給与が低い」「会社の将来性に不安を感じた」「評価・人事制度に不満があった」が上位に挙がっており、業績や条件面など、仕事以外での理由となっています。
退職者のホンネから見る、企業がアピールすべき自社の魅力とは?
人材が慣れ親しんだ企業を離職するには相応の理由があり、転職先では同じような悩みを持ちたくないと考えるため、退職者のホンネから企業がアピールすべき自社の魅力をつかむことができます。
では、先述の調査データを踏まえて、企業がアピールすべき自社の魅力について解説します。
①人間関係・風通しの良さ
ホンネでの離職理由の第1位である「人間関係」については、ほとんどの求職者が着目している要素です。そのため、組織で仕事をしていくうえで欠かせない人間関係・風通しの良さについては、求人原稿や説明会・面接等を通じて、しっかりと訴求する必要があります。
一方で、社風や人間関係などは言葉や文章で表現することが難しく、なかなか求職者には伝わりません。
そこで、直接的に社風や風通しの良さを伝えるのではなく、「社員の声」を複数名掲載することで、間接的に社風や風通しの良さを伝えることが重要です。
また、社員に対して「自社の好きなところは?」「自社の魅力は?」などのアンケートを実施し、その結果を求人原稿に掲載することで、自社の特徴や社風を訴求することができます。
そして、人間関係・風通しの良さについては、直接“体感”してもらうことが、入社有無を判断するための一番の説得材料となるため、面接以外の場で職場見学会や社員座談会を実施し、働くイメージや社員とのマッチング度を相互に確かめることが重要です。
②モデル月給・年収
自身が希望する年収通りになるか?また自身と同年齢の社員はどの程度の給与水準なのか?については、当然ながら転職者の大きな関心事でしょう。そのため、ターゲットとしている年齢やその前後の年齢における大まかな給与水準(月給・年収)を「モデル月給・年収」として明示することで、給与の対する不安を解消することが重要です。
③会社のビジネスモデル・競争優位性
昨今のコロナの影響で、会社の将来性に不安を抱く求職者は少なくありません。
そのため、面接等の場で自社のビジネスモデルや他社との差別化要因・競争優位性について説明の上、「安定して長く働ける会社である」ことをアピールすることが重要です。