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中小企業でも欲しい人材が集まる!  自社の魅力が伝わるインターンのやり方・作り方

中小企業でも欲しい人材が集まる! 自社の魅力が伝わるインターンのやり方・作り方

インターンシップをやらないと、欲しい人材には出会えない!

採用活動において、中小企業から「毎年同じような時期に説明会をしているのに、数年前から学生の参加人数が激減した」との悩みが増えています。原因の1つとして考えられるのが、学生の就職活動の早期化です。

昨今、学生の志望業界や企業選定の手段が、採用面接からインターシップにシフトしています。(株)ディスコの調査によると、「大学3年生の3月時点にエントリーした社数」と「それ以降にエントリーした社数」の割合では、約6割の会社に3月時点でエントリーをしています(※1)。3月といえば、各社が採用面接会をスタートさせるタイミングですが、この時点で学生は就職先の候補となる企業を概ね選定していることになります。つまり、3月の以前のインターシップ期間に学生はすでに候補を搾っていることになります。

(※1)引用:㈱ディスコ「キャリタス就活2023 学生モニター調査結果」(2022年3月発行)
https://www.disc.co.jp/wp/wp-content/uploads/2022/03/202203_gakuseichosa_kakuho.pdf

学生の認知度が低い業界・企業でもインターンシップは効果があるのか?

インターシップが現在の採用にとって重要であることは理解できるものの、中小企業の経営者や人事責任者からは、「大手企業と比較して認知度・人気度が低い中小企業でもインターンの効果があるのか?」「インターシップをやったところで、我々のような中小企業には人が集まらないのでは?」との声も聞かれます。
ただ、学生にとって面白い学びのプログラムがあるならば、どんな業界でも、どんな企業でも学生を集めることは可能です。また、(株)マイナビの調査によると、学生がインターシップに参加するのは、そもそも「視野を広げるため」「自分が何をしたいのか見つけるため」「働き方について考えるため」という目的だということが明らかになっていて、インターシップ期間においては、企業の知名度や人気は集客に大きくは関係しないようです。(※2)

会社は、インターシップへの参加を通して、学生に業界や自社のイメージを変えてもらうことができます。
(株)ディスコが、学生がインターシップに参加した前後で印象の変化を調査したところ、参加者の約半数が「この会社に入りたいと思った」と回答。さらに、参加した8割の学生が「企業」「業界」「職種」のいずれかに興味を持ったことが明らかになっています(※3)。そして実際に半数以上の学生がインターン参加先から、就職先を選定しています。このデータからも、現在、インターンシップは採用活動の中でもっとも有効な動機づけの手段と言えるでしょう。(※4)

(※2)引用:㈱マイナビ「マイナビ 2023年卒 大学生広報活動開始前の活動調査」(2022年2月)
https://career-research.mynavi.jp/wp-content/uploads/2022/02/0324_kouhoukatsudoukaishimae.pdf

(※3)引用:㈱ディスコ「キャリタス就活2023 学生モニター調査結果」(2022年4月発行)
https://www.disc.co.jp/wp/wp-content/uploads/2022/04/internshipchosa_202204.pdf

(※4)引用:㈱ディスコ「キャリタス就活2021 学生モニター調査結果」(2020年7月発行)
https://www.disc.co.jp/wp/wp-content/uploads/2020/07/202007_gakuseichosa_k.pdf

自社の魅力が伝わるインターンシップのやり方・作り方

実際に自社の魅力が伝わるインターシップを作るためには「誰に対して」「何を・どのように訴求するか」が重要です。基本的な設計基準は大きく分けて3つあります。

①実施目的・ターゲットの設定

まずは「誰に対して」「何の目的」でインターンシップを実施するのかを決めます。
例えば、「誰に対して」ということでは、理系学生などの採用困難な学生をターゲットにするのと、「どのような学生でもよい」ということでは、「どのようなプログラムが良いのか」が変わります。また母集団形成を目的にするのとインターンからの直採用を目的にするのとでも、プログラムの作り方は違います。
具体的には、母集団形成を目的にするのであれば、模擬面接や自己分析などの学生が興味のあるプログラムで実施した方が良いでしょう。直採用を目的にするのであれば、自社の業務体験をしつつ、グループワークやプレゼンを通じて、学生の素養を見極められるようなプログラムを実施する必要があるはずです。

②コンテンツ設計

次に「コンテンツ設計」です。ここでのポイントは、「我が社が学生に知ってほしい自社の魅力」と「学生が実際に知っていること・思っていること」とのギャップを意識して、自社の魅力や強みを選定することです。
ただ、自社が「伝えたい」「体験してほしい」ということだけをベースにしてコンテンツを設計してしまうと、一方通行のコミュニケーションとなってしまい、学生の理解度が深まりません。学生の理解度や業界・企業に対するイメージを踏まえて、自社が訴求すべき魅力や強みを選定することで、より学生目線でのインターンを設計することができるでしょう。

③フォロー施策検討

そして最後は「フォロー施策検討」です。せっかくインターンシップで接点を持った学生でも、最終的に採用できなければ意味がありません。そこで、インターンも「やって終わり」ということではなく、採用に繋げるためのフォローについても検討しておく必要があります。
ただし、マンパワーやコストが限られている中小企業が、全学生を一気にフォローするのは物理的に難しいので、的を絞るべきでしょう。参加者を「求める人材だったかどうか」「自社への関心度は高かったか・低かったか」の2つの軸でふるい分けを行い、それぞれに適したフォローを行います。企業側としては、求める人材に近い学生を優先的にフォローする必要があるので、自社への関心度が高いと判断すれば、早期面接をして早めに囲い込みをしたり、関心度が低いと判断すれば、対面式での職場見学や個人面談を通じて、更なる動機づけを図る必要があるでしょう。

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この記事の監修・筆者

大園 羅文
大園 羅文(株)新経営サービス コンサルタント
「採用・定着コンサルタント」として、中堅・中小企業を対象とした人材採用支援(新卒・中途)、若手人材の定着・即戦力化支援、人事制度の構築・運用支援に従事。 特に、『採用・定着力の強化』を得意テーマとしており、中小企業独自の問題に対する支援を通じて、“若手社員が辞めない・成長する組織づくり”をテーマに掲げている。
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